「こども誰でも通園制度」理想実現までの高い壁 利用枠「月10時間以上」だが現場は保育士不足

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認可の保育園や認定こども園などの通常の保育も、給付制度として行われているといえば、わかりやすいかもしれない。

給付制度は、本来は利用資格がある全員が利用できることを想定しているが、実際には待機児童があふれかえっていたし、現在でも都市部では希望しても入園できない状況が多数発生している。

つまり、給付制度であっても、需要に対して供給が足りない場合には、利用できる資格はあっても利用できないということだ。もちろん、実施する保育施設等が近くにない場合も利用できない。

「保育を利用していないすべての生後6カ月から3歳未満の子どもに……」という謳い文句がどこまで実現するかは未知数だ。

「月10時間以上」利用できる?

利用時間については当初「月10時間」の上限を設ける予定だったが、1月になって2026年度からの本格実施では「月10時間以上で内閣府令で定める時間」とすることが発表された。

「月10時間は短すぎる」という感想が相次いだことを受けて、とりあえず利用時間を保留したようだ。試行事業をやってみて正式決定されるので、「月10時間」に決定される可能性もある。

「月10時間」というと、月に2回・半日ずつ預けると使い切ってしまう時間だ。子どもにとっても中途半端になる可能性がある。あまり短時間の利用では、子どもが環境に慣れたり保育者と信頼関係を築いたりすることが難しくなるからだ。

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