暴力や激しい叱責など、保育施設において子どもの心身を脅かす「不適切」な行為が発生しています。いま保育の現場はどうなっているのでしょうか。長年、保育問題に取り組んできた「保育園を考える親の会」アドバイザー・普光院亜紀さんの新著『不適切保育はなぜ起こるのか──子どもが育つ場はいま』から一部を抜粋し、その背景を3回シリーズでお届けしています。2回目の今回は「保護者が不適切保育から子どもを守る方法」について考えます(前記事:"お利口な"子が多い保育施設に潜む「不適切保育」)
保護者が子どもを守るために
不適切保育の問題を、施設を選択した保護者の自己責任にしてはならない。しかし、そういった保育に出遭ってしまわないために、あるいは出遭ってしまった場合に保護者はどうすればよいのかについて、ふれておきたい。
「不適切保育」から子どもを守るために保護者にできることとして、次の5点が考えられる。
①園選びを子ども中心の目線で行う
保育施設を選ぶときは、なるべく見学などで園の様子を見るようにする。
たとえば、保育者が子どもに接する様子、園長が保育について語る内容から、子どもを尊重する意識があるかはある程度感じ取れるだろう。保育を営む人たちの信頼性を、親の利便性や習い事などよりも重視して園を選んだほうがよい。
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