明大教授が明かす「昔、ヤンチャしててさ」なんて武勇伝は"イタい"とすら言ってもらえない厳しい現実

求められていない経験談は、ただのノイズだという(写真:mits/PIXTA)
「相手より自分のほうが経験知があったとしても、相手がその経験知を聞かされて喜ぶとは限りません。ましてや、過去の武勇伝なんて誰もこれっぽっちも聞きたくないのです」。こう断言するのは、明治大学の教授として、日々学生相手に教鞭を執る齋藤孝氏。
そんな齋藤氏が考える、世代間のギャップを上手に乗り越えるためのポイントとはどんなものなのでしょうか。同氏の著書『折れない心は、言葉でつくる』から、一部を抜粋・編集してお届けします。
経験談は「押しつけ」になりやすい
相手より自分のほうが経験知があったとしても、相手がその経験知を聞かされて喜ぶとは限りません。ましてや、過去の武勇伝なんて誰もこれっぽっちも聞きたくないのです。
「昔、ヤンチャしててさ……」というような話がウケていると感じることもあるかもしれませんが、まわりは仕方なく合わせて聞いているだけ、若い人たちは「ばかじゃなかろうか」と思いながら聞いています。
若い頃にヤンチャしていたというような話、私はもともと好きではありませんし、多くの人が不快に思っているものです。
昔はヤンキーだったとか、不良から更生して勉強がちょっとできるようになったとかいう人がもてはやされることもありますが、最初から真面目のほうがよっぽどいいじゃないかといつも思っていました。
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