就職活動の早期フェーズで動き出す就活生は、具体的にどの企業に惹かれているのか。早期に動く就活生が選ぶ「就職人気トップ300社」、業界ごとの「人気企業ランキング」、IT企業の｢就職人気ランキング｣に続き、同じ調査データをもとに今回は男女別・文理別の人気企業ランキングを詳しく見ていく。
調査は、就職サイト「ブンナビ！」に登録する、2027年春入社を希望する大学生・大学院生（現大学3年生・大学院1年生）を対象に実施したものだ。調査期間は2025年4月1日〜9月30日で、8952人から回答を得ている。
男子・女子・文系・理系で人気企業はどう変わる？
男子学生ランキングでは、1位が伊藤忠商事、2位が日本生命保険、3位が大和証券グループとなった。総合商社では伊藤忠商事、住友商事、三菱商事、三井物産が上位に顔を出している。トップ10のうち4社が総合商社という構図で、「稼げる」「スケールの大きいビジネスに関われる」といったイメージに加え、近年の働き方改革への取り組みなども男子学生からの支持につながっていると考えられる。
女子学生ランキングでも、1位は伊藤忠商事だった。2位に博報堂、3位に丸紅、4位に大和証券グループ、5位に全日本空輸（ANA）と続く。こちらも総合商社が複数社トップ10入りしているが、男子と比べると広告・マスコミ、航空、食品・化粧品など「生活に身近なサービス」「クリエイティブ」「華やかさ」を想起しやすい企業がより目立つ。
文系学生のランキングでは、1位が伊藤忠商事、2位が日本生命保険、3位が大和証券グループ、4位が博報堂、5位が全日本空輸（ANA）となった。大手金融機関、総合商社、広告代理店に加え、航空やIT、エンタメなどが上位に並ぶ。
一方、理系学生のランキングでは顔ぶれがやや変わる。1位はソニーで、2位に伊藤忠商事、3位にSky、4位に住友商事、5位に富士フイルムグループが入る。
同じ人気企業ランキングでも、「総合順位」と「属性別順位」では見える景色が変わる。自分と近い属性の学生がどんな企業を選んでいるのかを知ることで、これまで視野に入っていなかった業界や企業に気づくきっかけにもなるだろう。
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