日産、シェア1割を切った国内販売。栃木や英サンダーランド工場は稼働率が低迷⋯経営陣が口を閉ざす巨額減損の爆弾とは?
「根拠はある。この数字は達成可能だ」
半年前の2025年7月末、日産自動車の決算会見で記者が「325万台の販売目標を本当に達成できるのか?」と質問した際、イヴァン・エスピノーサ社長はそう答え、目標達成に自信を見せていた。
だが、26年2月、日産は25年度の販売計画を320万台(24年度は334万台)、生産計画は290万台(同310万台)と、期初の目標からそれぞれ5万台、10万台引き下げた。日産の販売台数が当初計画から未達となるのはこれで9期連続となる。
最大の原因は、国内市場の苦戦が想定以上に長引いていることだ。業績の急悪化によるリストラや高額な役員報酬、ホンダとの統合協議破談など、前経営体制時の迷走により日産のブランドイメージは地に落ちた。
国内市場では約3年間も新型車が投入されない異常な状態が続いたこともあり、日産の国内販売は24年10月から今年1月まで16カ月連続で減少した。暦年ベースで見ると、18年の約60万台から25年は約40万台まで減。日産の国内販売シェアは過去10年間、10~11%台で推移していたが、25年は8.8%に低下した。
売れ筋の車種が台数を落とす
日産は25年の秋以降、軽自動車の「ルークス」やEV(電気自動車)「リーフ」などの新型車を投入。「CMや試乗開始の効果もあり、年始から新規顧客が徐々に戻ってきた」と神奈川県内のある販売店は話す。実際、26年2月の国内販売台数は0.4%増と、わずかながら17カ月ぶりのプラスに転じた。

ただ「まだコロナ禍の時よりも低い水準で、実態はかなり厳しい」(同)と現場の表情は暗い。新型車の販売が伸びる一方、コンパクトカーの「ノート」など売れ筋の車種が台数を落としており、反転には力を欠く。新型車の一部モデルに契約が集中し、納車期間が2~4カ月に延びているのも販売機会を逃す一因となっている。






















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