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〈サッカー〉過去最大赤字の電通が死守した「W杯放映権」争奪戦の顛末→FIFAとの蜜月は安泰? 現実味帯びる"WBCシナリオ"

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6月開催のW杯で活躍が期待される森保ジャパン(写真:Getty Images)

カナダ、メキシコ、アメリカの3カ国で開催される「FIFAワールドカップ2026」の開幕が、3カ月後の6月11日に迫っている。すでに日本など、48カ国中42カ国が出場を決めているが、残り6枠を争うプレーオフが3月下旬に予定されており、本大会を前に盛り上がりを見せそうだ。

そして世界最大級のスポーツ大会の裏側で、各国の代表チームに負けじと白熱したビジネス面でのつばぜり合いも起きていた。国内広告2強である電通と博報堂による、ワールドカップ放映権の争奪戦だ。

2025年12月、広告最大手の電通は国内におけるワールドカップ放映権の取得を発表。これにより、電通はFIFAから放送・配信など総合的な権利を預かり、テレビ局や動画配信サービスに流通させる役割を担う。同時に、テレビ中継はNHKと日本テレビ、フジテレビが、インターネット配信はDAZNで実施されることも公表された。

FIFAが“電通離れ”に動いた事情

電通は半世紀にわたるサッカーイベントなどへの貢献を経て、FIFAと良好な関係を構築。テレビ局との強いパイプを生かし、これまでの男子ワールドカップでは電通が放映権のパートナーを担ってきた。

しかしスポーツコンテンツを取り巻く環境は、放映権料の高騰や配信大手の台頭、マスメディアの衰退といった激変期にある。そんな中、前回大会では日本において、注目試合をNHK、テレビ朝日、フジテレビが、全試合をABEMAがネット中継した。

これに対してFIFAは「ABEMAはギリギリで決まったが、電通のスタンスに緊張感を感じず、今後も任せて大丈夫なのか懸念を深めていた」(関係者)。

さらに東京五輪をめぐる談合事件を受けて、FIFAは電通に対しネガティブな印象を強めていた。FIFAは一時、ライバルである博報堂との独占交渉に乗り出したのだ(関連記事「2026年W杯でFIFAが「電通外し」、博報堂と交渉か」)。

博報堂が優勢かとみられたが、同社はFIFAと放映権料の水準で折り合いをつけられず、独占交渉期間は終了。そこから電通はFIFAに急接近し、一気に巻き返しへと動き出す。最終的には、2億ドル程度とされる前回大会と同規模の放映権料や、テレビ・動画配信サービスという無料・有料メディアの使い分け方など、電通の提案条件が総合的に勝ったようだ。

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