「あの時、ああすれば…」と後悔する親に決定的に欠けた視点。子育ての反省は、未来へのフィードバックとして処理する

✎ 1〜 ✎ 284 ✎ 285 ✎ 286 ✎ 287
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
親子のイメージ
子育てをしていて、後悔や罪悪感にとらわれてしまうことはありませんか?(写真:Taka/PIXTA)
【質問】小学生の子どもを育てています。仕事の忙しさや家事の余裕のなさから、つい子どもに対して刺々しい態度をとったり、話を適当に聞き流したりしてしまいます。
後になって、寝顔を見ながら「あの時もっと優しくできたのではないか」「あんな言い方をしなくてもよかったのに」と激しい後悔に襲われることがよくあります。過ぎ去った時間は取り戻せませんが、この過去を悔やむ気持ちを、これからの子育てにどう生かせばいいのでしょうか。
(仮名:敦子さん)

子育ての悩みにおいて、最も多くの親を苦しめる言葉の一つ。それが「あの時に、ああしてあげればよかった」というフレーズです。つまり、後悔と罪悪感です。

この連載の記事一覧はこちら

「もっと優しく声をかけてあげればよかった」

「仕事の手を止めて、もう少し話を聞いてあげればよかった」

「イライラせずに、笑顔で受け止めてあげればよかった」

こうした思いは、子どもへの深い愛情があるからこそ生まれるものです。しかし、ここで視点を180度転換してみましょう。

実は、敦子さんが悔やんでいる「あの時」とは、物理的な過去のことではありません。それは、まさに「今、この瞬間」のことなのです。

想像してみてください。1年後もきっと同じように「去年のあの時、ああしてあげればよかった」と振り返っているかもしれません。もし今の習慣や思考プロセスを変えなければ、未来のあなたは今のあなたを「後悔の対象」として見ることになります。

つまり、「あの時」とは、常に「今」と地続きなのです。過去に戻ることはできませんが、未来の自分が振り返る「あの時(=今)」を、今この瞬間に作り変えることは、誰にでも可能なのです。それによって、未来の後悔がなくなっていきます。

後悔を「罪悪感」ではなく「改善データ」として処理

特に教育への意識の高い親御さんが陥りやすい罠に、「自己否定のループ」があります。「自分は親失格だ」「なんて未熟なんだ」と自分を責めるエネルギーは、実は子育ての質を向上させることはありません。むしろ、罪悪感は親の心理的余裕を奪い、さらに子どもへの対応を悪化させる負の連鎖を生みます。

次ページ「反省」の定義をアップデートし、未来への成長率を高める
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事