課長絶句・・・「雑用はやりません」「庶務の人に任せるべきです」 忘年会幹事を断った《1年目の新入社員》のまさかの"言い分"

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忘年会の幹事を嫌がる新人が見落としている「幹事」を経験することの意義とは?(写真:プラナ/PIXTA)

「まさか断られるなんて……」

ある商社の課長は、思わず絶句した。忘年会シーズンが近づき、年に1回の部内懇親会の準備を進めようとしたときのことだ。4月に入社した新人のKくんに幹事を頼んだところ、予想外の返答が返ってきた。

「申し訳ありませんが、そういう雑用はお断りしたいです。私は成長意欲が高いので、もっと会社に貢献できる仕事をさせてください。幹事なら庶務の方に任せるべきだと思います」

課長は言葉を失った。自分が若手だったころ、幹事は新人の役割だと思っていた。それどころか、先輩たちに喜んでもらえるよう工夫を凝らし、評価されるチャンスだとも考えていた。だが、Kくんにとって幹事は「雑用」でしかないのだ。

このような若者の価値観をどう受け止めたらいいのか。上司として、どう答えるべきなのか。

そこで今回は、幹事を「雑用」と決めつける若者の視野の狭さを指摘しつつ、幹事こそが「ダンドリ力」を鍛える絶好の機会であることを解説する。部下の育成に悩む上司は、ぜひ最後まで読んでもらいたい。

新入社員が幹事を嫌がる3つの理由

なぜ最近の若者は幹事を引き受けたがらないのか。筆者の私見だが、その理由は大きく3つあると考えている。

(1)成長に直結しない
(2)タイパが悪い
(3)評価されない

Kくんのように「成長意欲が高い」若者ほど、幹事のような仕事を軽視する傾向がある。彼らにとっての成長とは、専門スキルの習得や実績を上げることだ。営業成績を伸ばしたり、プログラミング技術を磨いたり、資格を取得することが成長だと信じている。

だから幹事のような「調整業務」は成長に寄与しないと思い込んでいる。しかし本当にそうだろうか。この点については後ほど詳しく解説したい。

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