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アメリカとイスラエルによる、ハメネイ師殺害の衝撃。弱体化するイラン体制とトランプ氏の思惑、ホルムズ海峡封鎖による影響を専門家に聞いた

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イランの最高指導者・ハメネイ師
イランの最高指導者・ハメネイ師。アメリカとイスラエルの攻撃によって死亡が確認された(写真:Arash Khamooshi/The New York Times)
2月28日、アメリカとイスラエルによってイランの最高指導者ハメネイ師が殺害されるという衝撃の事態が起きた。
2025年の「12日間戦争」や、国内デモで弱体化したイラン体制は崩壊するのか。トランプ政権の狙いと、緊迫する中東情勢が日本経済に与えるリスクを、坂梨祥・日本エネルギー経済研究所中東研究センター長に聞いた。

――アメリカとイスラエルは、なぜこのタイミングでイラン攻撃に踏み切ったのでしょうか。

イランの体制が弱っているところに、イランの最高指導者であるハメネイ師の動きを正確につかむことができ、軍事行動の好機を見出したのだろう。先制攻撃をしかけたイスラエルにアメリカが巻き込まれたという見方も見かけるが、アメリカもかなり大規模な攻撃をイラン全土に行っている。両国が準備を整えてきたといえる。

2025年6月にイランとイスラエルの間で起きた戦争や、今年1月のイランでの大規模デモを経て、イランの体制はかなり弱っていた。それに加えて、今年の初めにアメリカはベネズエラへの侵攻を行い、マドゥロ大統領の拘束をした。イランのハメネイ師についても同じ形で排除する作戦を検討していたのだろう。

今回、アメリカとイスラエルは、ハメネイ師や周辺人物たちが集まるという情報を把握し、作戦を実行した。結果として、ハメネイ師は邸宅への攻撃を受けて死亡している。

アメリカにとって望みを果たすチャンスだった

――攻撃直前の2月26日時点では、アメリカとイランは核協議を継続するとの報道がありました。

3月2日には次の協議をするとの報道もあった。イラン側は交渉を続けるつもりでいたのだろう。だが同時に、アメリカはイラン周辺に大艦隊を集め、いつでも軍事攻撃できる態勢をとっていた。あとはトランプ大統領がいつ判断するかにかかっていた。

アメリカはイランとの交渉後、いずれかのタイミングでイラン側との合意の見込みがないと考え、軍事行動を行ったとみられる。

――トランプ支持層には、軍事行動への介入に反対する声もあります。トランプ氏が今、イランを攻撃するメリットは何でしょうか。

アメリカはかねてから、反米のイラン現政権が倒したいと望んでいたが、これまでチャンスが巡ってこなかった。それが、長年の経済制裁や昨年のアメリカ・イスラエルとの戦争によって体制が弱り、1月の大規模デモによってイランに対する国際的な非難も集中していた。

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