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高市早苗首相の肝煎り事業にエプスタイン文書の衝撃。伊藤穰一氏が「極めて重要な役割」、甘利明氏から届いたメモ

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伊藤穰一氏は2019年、マサチューセッツ工科大学の要職を追われることになった。撮影は2016年(写真:Akio Kon/Bloomberg)

性犯罪で有罪となったジェフリー・エプスタインと深い関係を持っていたある起業家が、アメリカのテック業界やメディア業界の上層部から不名誉な形で退いた後、日本政府内の有力な協力者の助けによって、日本において第2の活躍の場を手に入れた。

その起業家とは伊藤穰一。2019年、エプスタインとの関係を通じて調達した多額の資金の存在を隠そうとした事実が発覚し、マサチューセッツ工科大学(MIT)の要職を追われることになった人物だ。伊藤はその後、ハーバード大学の職も辞し、マッカーサー財団とニューヨーク・タイムズの理事職からも退いた。

それから6年。伊藤は日本で、首相の高市早苗とその側近らが主導する政府プロジェクトを率いる立場にある。このプロジェクトは政府の戦略的優先政策で、4億ドル(約600億円)を超える公的資金が投じられている。日米のトップレベルの大学と連携し、東京にスタートアップ拠点を築くことを目指す。

今後数カ月以内に日本政府は、「グローバル・スタートアップ・キャンパス(GSC)構想」と呼ばれる同事業を法人として認可するか判断することになっている。

親密さを象徴するジョーク

しかし伊藤の関与が明らかになると、連携先として打診を受けていたMIT、ハーバード大学、カーネギーメロン大学、および日本の慶応義塾大学などが同構想から距離を置くようになっていたことが、政府・大学関係者への取材やニューヨーク・タイムズが確認した内部文書やメールからわかった。その結果、プロジェクトの当初スケジュールには遅れが生じている。

しかもそれは、アメリカ司法省が公開した最新のエプスタイン文書によって、伊藤とエプスタインの結びつきの深さに改めて光が当てられる前の話なのだ。

匿名を条件に各組織の内部見解を語った政府・大学関係者6人は、最新のエプスタイン文書で明らかになった新事実により、連携を検討していた一部の組織がさらに二の足を踏むことになるだろうと述べた。

伊藤はエプスタインと頻繁に連絡を取り合う関係にあった。ニューヨーク・タイムズの分析によれば、両者は長年にわたり4000通を超えるメールを送り合っていた。メールの内容からは、伊藤がカリブ海にあるエプスタインの私有島をたびたび訪れていたことがわかる。2人は極めて親密で、伊藤が自分の娘を「ジェフリーナ」と名づけるといった冗談を言うほどの仲だった。

伊藤はコメントの求めに応じず、彼が日本で学長を務める大学も、伊藤へのインタビュー依頼を断った。伊藤は過去に日本のメディアに対し、エプスタインに寄付を求めたことを深く後悔していると述べている。19年の声明では、「彼が告発を受けている恐ろしい行為に、私は一切関与していないし、そうした話を彼が口にするのを聞いたこともなければ、そのような事実を示す証拠を目にしたこともない」としている。

GSC構想を推進する内閣官房の広報官は、伊藤に対する懸念の存在は認識しているとしつつも、内閣官房としては「本人の不正行為は確認しておらず、深い知見を有していると考えているため」伊藤をエグゼクティブアドバイザーに起用したと説明した。

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