2月の衆議院選挙では、高市自民党が大勝し与党が安定政権の基盤を得た。金融市場では高市首相はハト派的な財政・金融政策スタンスが耳目を集めるが、もう一つの側面として現役世代に親和的な政策を打ち出す傾向がみられる。
昨今議論の進む消費減税は現役世代を含めた幅広い世帯に影響が及ぶものであるほか、持論である給付付き税額控除は主に勤労者世代に焦点を当てたものだ。
加えて、現役世代の社会保険料軽減を訴えるチームみらいが躍進。昨年7月の参議院選挙では、「年収の壁」(所得税控除)の見直しによる中間層向け減税を掲げた国民民主党が議席数を伸ばした。
昨今の政治潮流についてはさまざまな議論があるものの、シンプルに経済政策に目を向けると、従来の「低所得者」の保護を重視した政策から、「現役世代・中間層」に焦点を当てた政策が支持されているように映る。
低所得者保護から「中間層支援」へ政策シフト
従来、経済政策における定番メニューは低所得者支援だった。代表的なものが住民税非課税世帯への給付金であり、それはコロナ禍以降の家計支援策の定番となっていた。
昨年策定された高市政権の経済政策では、石破前政権の打ち出していた住民税非課税世帯向け給付と距離を置き、ガソリン税暫定税率の廃止、子育て世帯への給付金など、中間層にも幅広く恩恵の及ぶ政策が志向された。
国民民主党やチームみらいの伸長からも、現役世代向けの政策が広く支持を集めるようになっていることがうかがえる。
中間層支援に重点を置いた政策が支持されるようになっているのはなぜなのか。
筆者はここには明確な理由があると思っている。それは、ここ数年のインフレ環境で生活が苦しくなっているのが「低所得者」でもなく「高所得者」でもなく「中間層」の暮らしであるからだ。























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