アメリカでは現在、「K字型経済(K-shaped Economy)」が加速していると言われている。これは、株価や不動産などの資産を持つ層(Kの上側)がさらなる富を享受する一方で、労働所得に依存する層(Kの下側)がインフレと実質賃金の低下に苦しむという二極化現象である。
2024年後半からは労働市場の悪化によって所得の伸び悩みが進む一方で、消費の伸び率は高めに推移し、「実質消費の伸び率 > 実質所得の伸び率」の状態が続いている。K字型経済が続いていることは明らかだろう。
そして、この現象は対岸の火事ではない。
日本でも25年以降は「実質消費の伸び率 > 実質所得の伸び率」の状態となっているのである。

25年の実質消費(実質民間最終消費支出)は、前年比1.5%増だった。もともと25年はコメや食料品の価格高騰がなければ実質賃金が前年比プラスとなる期待があったことを思い出すと、必ずしも家計の状況は改善せず、個人消費は期待を下回ったと評価している人が多いだろう。
しかし、実質賃金が低迷したにもかかわらず、前年比1.5%という高めの増加率を達成した。アメリカと同様に、家計が労働所得の伸び悩みを、資産価格の上昇による「資産効果」で補っている可能性が高い。
いまや日本も「株高で資産効果」
内閣府の消費動向調査における消費者態度指数を分析すると、近年、この指数は実質賃金の推移よりも日本の株価の動きと強く連動する傾向にある。

特に、23年に実質賃金が大きく目減りした際、消費者態度指数が改善したことが注目されていた。23年と言えば、株価が大幅に上昇した年である。
おそらく新NISA(少額投資非課税制度)によって投資の裾野が広がるなかで、家計のマインドは「今月の給料」よりも保有資産の「評価益」に左右されやすくなっている。






















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