「AT1債」個別訴訟、地裁判決で三菱UFJモルガンが完敗/説明不足や虚偽記載が次々判明/集団訴訟の参加者はさらに増加へ
完敗と言っていい判決だった──。
「そもそも本件外国証券を販売する被告の体制自体に問題があったと言わざるを得ない」
欧州の金融機関クレディ・スイス・グループが発行した永久劣後債(AT1債)の販売をめぐって、個人投資家の1人が三菱UFJモルガン・スタンレー証券を相手取って損害賠償を求めていた裁判。その判決が2月27日に言い渡され、東京地方裁判所は三菱UFJモルガンに原告の損害相当額である1億7740万円の賠償を命じた。
ずさんな販売実態が明らかに
AT1債とは、銀行の中核的自己資本である普通株式等Tier1に組み入れられる一方、銀行が破綻する前の段階で投資家が損失を負う仕組みを持った債券のこと。
クレディ・スイスが発行したAT1債は、同社が経営危機に陥った2023年3月に、スイスの金融当局から流動性供給支援を受けて全額毀損し、文字通り紙くずとなった。
国内で販売されたAT1債は1400億円程度。このうち約950億円を三菱UFJモルガンが販売しており、契約前や販売時に適切な説明がなかったとして、個人投資家が三菱UFJモルガンを相手取って損害賠償を求めて提訴していたのだ。
判決では、販売した三菱UFJモルガンが元本削減のトリガーである「存続事由」を説明していなかったと認定。さらに冒頭のとおり、販売体制そのものに問題があったと指摘した。






















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