小学生で英検準1級でも"受験で通用しない"?早期取得ブームで競争加速も、まさかの落とし穴

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漫画『令和の受験親の「フツウ」』
漫画『令和の受験親のフツウ』
令和の時代の受験事情は、昭和や平成の時代とは本当に大きく変化していて、また変化し続けています。今回は、取材の中で見えてきた令和特有の受験事情を漫画も絡めながら解説した書籍「令和の受験のフツウ」を上梓した西岡壱誠氏に、英検準1級を小学生で取得する「フツウ」について、お話を伺いました。
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英検の価値がインフレした令和

知らないと合格できない 令和の受験のフツウ
『知らないと合格できない 令和の受験のフツウ』(KADOKAWA)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

みなさんにとって、「英検」とはどんな資格でしょうか。平成の時代に学生だった人にとって、英検とは「ただの資格」でしかなかったと思います。「取っておいても損はない」くらいの資格としてしか認識していないという人も多いでしょう。

しかし、令和に入ってからの「英検」は全然違う価値を持っています。

2020年の教育改革以降、英検の価値は大きく向上したのです。まず、大学受験において、英検を取っていれば一般受験の英語に加点がされたり、英語の試験自体が免除・満点換算されるような大学が続出しています。

早慶やGMARCH・関関同立の大学は一般入試で加点される大学・学部も多いですし、国公立大学でも、準1級以上を取っていれば一般受験で英語の試験が免除され、それだけで満点として換算されるような大学も登場しています(例:秋田大学)。

入学の際だけでなく、大学に入った後にも優遇があり、英検を取得していれば大学の授業自体が一部免除になるようなケースもあります(例:金沢大学)。

総合型選抜(AO入試)はもっと顕著で、英検準1級や2級を持っているだけで出願資格を満たせる学部、逆に英検2級を持っていないと出願できない大学もあります。もはや英検が“受験の通行証”として機能しつつあるのです。

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