気がつけば「長時間保育大国」
認可保育園の保育時間が延びたことで、助かった親たちは多いはずだ。親たちは「会社員の実情に保育園がやっと追いついて普通になった」と感じているだろう。
しかし、ふと先進諸国の保育に目をやると、どうも日本ほど長時間保育が普及している国はないらしいということに気がつく。特に、都市部で実施率が9割を超える延長保育の普及状況は、海外の研究者などに驚かれることも多い。
海外の最近のデータや報告を調べると、北欧は特に保育時間が短く、17時、18時には閉園する例が多い。
スウェーデンでは7時から17時30分が平均的な開所時間で、ストックホルムには18時30分までの園もあるが、残業する習慣がないので長時間の利用はほとんどないという。ノルウェーでは17時閉園で15時30分にお迎えのピークがある地域の報告もある。
イングランドでは19時まで開所している施設もあるが、利用を1日10時間に制限している。フランスでは、パリの公立保育園の閉園が18時45分であるという報告の中で、一般の労働者に残業する習慣がないので十分に間に合っていると説明されている。
ニュージーランドの都市部では開所時間が7時から18時という私立保育所が多いが、16時30分までにほとんどの子どもが帰るという園の報告も見られる。
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