
「どうしてやる気がないの?」「もっと頑張ってよ!」
そのような「やる気を引き出さない言葉」を子どもに対して口にしてしまうことがあるかもしれません。親として子どもを良くしたいと思えばこその言葉かもしれませんが、やる気がない子どもに行動を促しても、心が動いていないので、いつまでも行動はしません。
むしろ、そうした言葉が子どもをさらに追い詰め、やる気を削いでしまうこともあります。なぜなら、やる気のなさの背景には、単純な怠惰以上の複雑な要因が潜んでいるからです。
「やる気が出ない=怠けている」ではない
まず前提として押さえておきたいのは、「やる気が出ない」状態は、単に怠けているわけではないということです。やる気が出ない背景には、子ども本人も気づいていないさまざまな心理的要因が潜んでいることが多いのです。例えば次のような5つの要因が考えられます。
心理学者セリグマンが発見した「学習性無力感」という言葉があります。これは、努力しても結果が出ない体験を重ねることで、脳が「何をやっても無駄」と学習してしまう状態です。子どもの場合は、勉強しても成績が上がらず「どうせやってもムダ」と感じていることがあります。実は、これがやる気が出ない最大の理由です。
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