航空業界で国内線の収益環境が悪化している。「政府支援(公租公課減免・燃油補助)なかりせば、実質赤字」。2025年5月に開かれた国土交通省の有識者会議で、ANA(全日空)の担当者は国内線事業の苦境を訴えた。同じ会議で、JAL(日本航空)も同様の訴えを展開した。
旅客数はすでにコロナ禍前の水準に戻っている。国交省の航空輸送統計年報によると24年の国内線旅客数は1億0876万人。18年の1億0390万人を上回った。
国内線コストが1.3倍に
旅客の「質」には変化が起きている。コロナ禍をきっかけにリモート会議などが増え、ビジネス目的の利用が減り、その穴を観光目的が埋めている。ただ観光目的は比較的単価が低く、旅客数が増えても売り上げにはつながりにくい。
深刻なのがコストの増加だ。世界的に物価上昇が続いていることに加え、燃油費や整備費、機材費といったコストの多くがドル建てだ。折からの円安の影響を大きく受けている。JALでは18年度に比べて24年度には国内線にかかる費用が1.27倍に膨れ上がっている。



















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