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MS&AD舩曵社長、傘下損保の合併で「収益力を高め、2030年度に7000億円の利益水準へ」「規制の抜け穴探しでは、持続的な成長は望めない」

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MS&ADインシュアランス グループホールディングス 社長グループCEO 舩曵真一郎氏
舩曵真一郎(ふなびき・しんいちろう)/MS&ADインシュアランス グループホールディングス 社長 グループCEO。1983年神戸大学経営学部卒業、住友海上火災保険(現・三井住友海上火災保険)入社。2024年から現職(撮影:ヒダキトモコ)

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AIの社会実装と「国策」の追い風を軸に、日本の産業界が新たな成長局面へ踏み出した。本特集では、2026年の主要35業界の動向を徹底予測する。

情報漏洩問題などに揺れた損害保険業界。MS&ADインシュアランス グループ ホールディングスは三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険を2027年に合併させる計画だ。合併作業の進捗や保険業法・監督指針改正への対応、代理店ビジネスの再構築などについて、舩曵真一郎社長に聞いた。

数合わせではなく適材適所

──営業拠点の統合など、合併作業の進捗と、現時点で課題と見ている点を教えてください。

両社の企業営業部門を本社近くのビルに統合するなど、合併準備は計画通り順調に進んでいる。25年8月の青森県、9月の三重県では社員とのミーティングに私自身も参加し、「リーディングカンパニーの社員として何を果たすべきかを自ら考えてほしい」と伝えてきた。

現場でも、「合併前に自社のシェアを拡大する」といった発想ではなく、新しい価値基準の下で合理的に判断し行動するという意識が浸透しつつある。全体として非常に前向きだ。

人事制度の設計についても大枠は固まってきた。数合わせではなく、適材適所、能力本位で、それぞれの強みを生かす配置を進めていく。

一方で課題は主にシステム統合の部分だ。すでに総予算枠を設定し、優先順位を明確にしながら進めているが、限られたキャパシティの中で何を削るかは慎重な判断が求められる。計画が理屈通りに進んでいるかを検証する体制を、いかに強化していくかが引き続きの課題だ。

──合併後の目指す姿についても教えてください。

政策保有株の売却後も増配基調を維持できる水準として、30年度に株主還元のベースとなる修正利益目標を7000億円と設定した。将来的には1兆円規模を目指す。事業ドメインごとの成長の実現に加え、合併新会社でのコスト削減などを通じて、収益力を着実に高めていく計画だ。

海外事業については、経営判断の迅速化を図る目的で、26年度から持ち株会社に海外事業の推進・管理機能を集約する。米州やアジアを中心とした成長の加速、トヨタリテール事業の進化などを通じて、世界トップ水準のグローバル金融・保険グループへの変革を実現したい。

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