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戦略なきトランプ政権のイラン攻撃、空爆で政権転換の無理筋、「110ドル超」原油高は中間選挙へ逆風…イランと耐久力勝負

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イラン攻撃で戦死した米軍兵士6人を追悼するトランプ大統領(写真:Bloomberg)

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トランプ政権に対イラン戦略は存在しない――との見方は、ワシントンの識者の間で支配的だ。

確かにトランプ政権は、イラン指導部排除後のリスク分析や実行可能な政権移行の具体策を描かず、2月28日にイスラエルとともに攻撃に踏み切った可能性が高い。大統領と政権幹部の発言が統一されていないことからも、イラン紛争でトランプ政権は場当たり的な意思決定が続いているとの印象は否めない。

対テロ戦争の「傷」生々しく、長期戦を否定

しかし、ベネズエラのマドゥロ前大統領拘束に続くハメネイ師殺害という足元の一連の行動を追うと、むしろ政権が一貫して追求している政策ロジックが浮かび上がる。

イラン攻撃後、トランプ氏はニューヨークタイムズ紙に対し、ベネズエラでアメリカが成し遂げたことが「完璧シナリオ」と語り、イランで模倣することを示唆。それはアメリカに敵対的な体制の指導者を武力で排除し、後は遠隔地から威嚇しつつ新指導者に国造りを委ねる手法だ。

攻撃から2日後、ヘグセス国防長官は記者会見でイラン紛争について「終わりなき戦争ではない」と語った。州兵としてアフガニスタンとイラクに従軍した自らの経験にも触れ、そうした展開はあり得ないことを、トランプ氏も十分理解していることを説明した。

2001年9月11日のアメリカ同時多発テロを契機に始まった対テロ戦争では、歴代大統領がアフガニスタンおよびイラクにアメリカ国民を派兵し、多数の犠牲者を出した。これら戦争による心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの後遺症も報じられ、アメリカ社会の傷はまだ癒えていない。

地方に多く在住するトランプ氏の支持基盤にとって、戦争の記憶はなお生々しい。そのためトランプ政権は、今回の軍事行動について過去の長期戦とは異なることを繰り返し強調せざるをえない。

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