まさに大荒れの展開である。9日(月)の日経平均株価は前週末比2892円(5.2%)安の5万2728円。下げ幅は一時、4200円を超えた。本稿では昨年12月時点で示した米国株の見通しを踏まえ、足元で起きている変化と今後の注目セクターを整理したい。
大和証券では、2026年末のS&P500指数は8000ポイント(高値8100ポイント、安値6900ポイント)、ダウ平均株価は5万6000ドル(高値5万7000ドル、安値4万8000ドル)を見込んでいる。
市場はアメリカの政策金利が中立水準(おおむね3%程度)へ低下していくシナリオを相当程度織り込んでおり、PER(株価収益率)のさらなる上昇の余地は限られる。一方、利下げの効果は時間差を伴って景気を下支えしやすく、企業業績は堅調さを保つ――というのが当時の見通しの骨子だった。
3月6日時点でダウとS&P500は、いずれも当初想定していた安値水準を一時的に割り込んで推移している。ただ、後述する地政学リスクが投資家心理を冷やした面が大きい一方、企業のEPS(1株当たり利益)予想は上昇が続いている。イラン情勢の帰着点を見極める必要はあるが、現段階では26年末の株価予想を据え置く。
足元の原油高が「長期的な構造変化」なのか「一時的な上振れ」なのか、市場のコンセンサスが落ち着くのを待ちたい局面である。
雇用統計は“予想外のマイナス”
6日に公表されたアメリカの2月雇用統計では、非農業部門雇用者数が9.2万人減少と予想外のマイナスとなり、失業率も4.4%へと小幅ながら悪化した。医療従事者のストライキに加え、大雪の影響で建設・レジャー関連などの数値が押し下げられた。
ただし「悪天候による休業者数」は22.8万人(1月21.8万人、前年2月40.4万人)であり、天候要因が極端に大きかったとは言い切れない。悪天候というノイズを差し引いても、労働市場の基調が鈍化し始めた可能性には目配りが必要だ。
さらに出生地別の労働参加率には、トランプ政権の移民政策の影響が今後じわりと効いてくるおそれがある(下図)。






















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