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引き際を見誤ったニデック・カリスマ経営者の末路、自らの虚像に縛られた永守氏の苦悶、ニデック追及のジャーナリストが調査報告書を読み解く

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「特命監査」を根拠として、「永守氏は一部の会計不正を容認した」と第三者委員会は認定した(撮影:梅谷秀司)

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本連載でニデックの会計不正や「永守イズム」の問題点を厳しく追及してきたジャーナリストの竹中明洋氏が、第三者委員会の調査報告書を読み解いた。

第三者委員会から調査報告書がニデックに提出される前日の2月26日、同社創業者の永守重信氏は、名誉会長の職を辞することを同社ホームページで公表した。

「本日をもって、『経営者としての私の物語』にピリオドが打たれます」「ニデックは永久に不滅です」

辞任と同時に公表されたメッセージには、情緒的な言葉が並べ立てられた。会計不正については「世の中を大変お騒がせしておりますが、この点、改めてお詫び申し上げます」「まさに慚愧(ざんき)の至りであり、もって、この際、潔く自ら身を引くことを決意しました」とだけ触れた。

昨年12月に代表取締役グローバルグループ代表から退いた際には自筆の署名入りでコメントを公表したが、今回の署名は印字。よほど慌てていたのだろうか。自ら説明する場をいっさい設けることなく、「まさに潮時です」などとコメントを残しただけで表舞台から姿を消した。

永守氏は「会計不正を容認」

3月3日に公表された第三者委の調査報告書。そこには「今般発覚した会計不正について最も責めを負うべきなのは、永守氏であると言わざるを得ない」との文言が記された。名誉会長辞任のタイミングは、報告書の提出と無関係とは思えない。「永守氏は逃げ出した」と言われても仕方がないだろう。

第三者委による調査の焦点の1つは、永守氏が会計不正を指示したり、主導したりした事実の有無にあった。この点について、第三者委はそのような事実は発見されなかったとする一方、「(永守氏は)一部の会計不正を容認した」と認定した。

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