能力があるのに「自信がない」女性が直面する不合理な現実。《なぜ女性は自信を持てないのか?》 「出しゃばりたくない」が作る壁

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キャリアウーマン
能力はあるのに自信がない女性が多いのはなぜでしょうか?(写真:EKAKI / PIXTA)
女性が「自信」を得るためにはどうしたらいいかについて、科学的根拠に基づいて紐解く2015年発売の書籍『なぜ女は男のように自信をもてないのか』が、10年の時を経て再注目され、重版となりました。能力があっても強気になれない女性が多いのはなぜなのか。同書から一部を抜粋・再編集し、典型的なパターンの一例を紹介しつつ、男性と女性の「自信」の違いについて考えます。

職場における「女性と男性の違い」

ニューヨークで働く次のふたりの話から考えてみよう。

私の女友達であるAさんは、ふたりの20代社員を指導していた。ひとりは女性のレベッカ、もうひとりは男性のロバートだった。

ロバートはその仕事についてたった数カ月だったが、すでに私たちの友人であるBさんのオフィスにアポイントメントなしで立ち寄り、新しい広告キャンペーンを打診したり、ビジネス戦略について意見を述べたり、そして最近読んだという『エコノミスト』の記事について求められてもいない意見を述べたりしていった。

最初は戸惑っていたBさんだが、たびたび、ロバートのアイデアにダメ出しをし、誤解を正し、そしてさらなる調査をするよう告げている自分に気づいた。

ロバートはいつも「おやすい御用です」と答えた。時には反論することもあったが、たいていはロバートはニヤリと笑って、肩をすくめながら自分のオフィスに戻った。

そして数日後には、さらにたくさんのアイデアを携えて戻ってきた。たとえ、「あの件に関してはまだやっている最中です」としか言うことがなくても、状況をアップデートしに来た。

上司であるAさんは、ロバートがいかにたやすく、そして積極的にBさんと関わるようになったかに驚いた。また、その行動が、すでに数年、Bさんと一緒に働いているレベッカとかなり違っていることに。

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