数学的に解説!お見合いパーティーで「1番好きな人」とマッチングできない理由 なぜアルゴリズムは「第2希望が最適解」と導くのか

マッチングの際にアルゴリズムはどのように働くのか、架空の結婚相談所を舞台に解説します(写真:Fast&Slow/PIXTA)
お見合いパーティーで、第1希望の人とマッチングしそうだったのにできなかったという経験をしたことはありませんか? 実は第2希望や第3希望の人とマッチングすることが、誰も抜け駆けできない「安定の最適解」だったのかもしれません。
それを導き出しているのは、ある2人の学者が共同開発したアルゴリズム。数学史ライターのFukusuke氏が、マッチングの際にアルゴリズムはどのように働くのか、架空の結婚相談所を舞台に解説します。
※本稿は『教養としての数学史』から一部抜粋・再構成したものです。
マッチングとは「最適な組み合わせを見つける」アルゴリズム
「デートアプリで理想の相手を見つける」「希望の学校に子どもを入れる」「臓器移植のドナーを探す」――。
これらはゲーム理論の小分野である「マッチング理論」によって支えられている。マッチング理論は限られた資源や選択肢の中で、双方が満足する最適な組み合わせを見つける仕組みを提供する。
そのマッチング理論の基礎を築いたのが、デイヴィッド・ゲイルとロイド・シャープレーという2人のアメリカの数学者だ。彼らが提唱した「ゲイル・シャープレーアルゴリズム」は、結婚相手選びという単純なテーマから始まったものの、現在では医療や教育など、私たちの日常生活に広く応用されている。
本記事ではゲイルとシャープレーの出会いから、アルゴリズムの内容、そして現代社会にどのように浸透しているのかを紹介する。
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