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エヌビディアがフィジカルAIで縦横無尽に他社と提携できてしまうワケ、一見ライバルにみえるグーグルさえもエコシステムに取り込んでいた

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CES講演でのエヌビディアのジェンスン・フアンCEO。農業、建設、物流、医療、介護など、フィジカルAIが適用される領域は広大だ(写真:ブルームバーグ)
「CES 2026」でエヌビディアが明かしたフィジカルAIへの野望を2話に分けてお届けする。第1回に続く本記事では、エヌビディアのエコシステムを広げていく提携戦略について詳説する。

コスモス、アイザック、オムニバース、そして生成AIによる自動運転技術のアルパマヨ——。このエコシステムが意味するのは何か。それは、かつてウィンテル時代に2社が担っていた標準的なプラットフォーム1つの企業が担うということだ。

PC時代、インテルはプロセッサを、マイクロソフトはOSを握ることで、産業全体から価値を吸い上げた。どのメーカーのPCを買っても、中身はインテルとマイクロソフトだった。スマートフォン時代には、クアルコムがモデムチップを、グーグルがAndroidを押さえることで、同様の構造を作り上げた。

エヌビディアがフィジカルAIで狙っているのは、これまで2社が担ってきたポジションの両方を獲得することだ。どのメーカーのロボットを買っても、どのメーカーの自動運転車に乗っても、その「脳」はエヌビディアのプラットフォーム上で動いている世界を作ろうとしているのだ。

CES 2026で発表されたアルパマヨのオープンソース化は、この戦略の核心だ。メルセデスベンツが最初のパートナーだが、エヌビディアは明らかにそれ以上の提携を狙っている。「いずれ10億台の車、すべて自律走行になる」とフアンCEOは語った。その10億台すべてに、エヌビディアの基盤を組み込んでいこうということだ。

今回、多くの企業がエヌビディアのフィジカルAI環境の採用を発表している。半導体設計のケイデンス社とシノプシス社、産業オートメーションの独シーメンス社が、エヌビディアのCUDA-X、物理AI、オムニバースを自社プラットフォームに統合する。設計から製造、運用まで、産業のライフサイクル全体にエヌビディアの技術が浸透していこうとしている。

ロボットではグーグルも存在感

エヌビディアがフィジカルAIのフルスタック支配を目指す一方で、エコシステムは複雑化している。

ボストン・ダイナミクス(ヒュンダイ自動車傘下)が、Google DeepMind(グーグル・ディープマインド、アルファベットのAI子会社)との戦略的パートナーシップを発表したのだ。すでにヒュンダイの工場で稼働し始めている人型の作業ロボット「Atlas(アトラス)」に、グーグルのGeminiモデルを統合するという。

興味深いのは、この発表もエヌビディアの手のひらの上ということだ。

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