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――昨年12月の国際ロボット展では、通信とAIが融合したインフラ「AI-RAN」の構想を持つソフトバンクとの連携をデモンストレーションしました。ソフトバンクと組む狙いはどこに。
国際ロボット展でのソフトバンクとのデモンストレーションでは業界に大きな示唆を与えたつもりだ。
従来、ロボットが自分で判断して動くには、高性能なコンピューターを本体に内蔵する必要があった。だが、そうするとロボットの価格が上がるし、バッテリー消費も激しい。かといって、すべてをクラウド(遠隔のサーバー)で処理すると通信に時間がかかり、瞬時の判断ができない。そんなジレンマを抱えていた。
この課題を解決したのがソフトバンクの「AI-RAN」だ。5G基地局という現場に近い位置で重い計算処理をすることで、ロボット本体は軽量となり、バッテリー消費も抑えられ、高度な判断ができる。
安川電機が「体(フィジカル)」を、ソフトバンクが「通信とAIインフラ」を担うことで、互いの空白地帯を補う関係だ。
ロボットが「知識」を持てるかどうか
――国際ロボット展で「AI-RAN」ロボットは、オフィス内でのミーティング準備をしていました。途中、汚れたテーブルを拭く姿も見せました。工場や倉庫ではなく「オフィス環境」での仕事ぶりを見せたのはなぜですか。
今必要なのは、ロボットの使い道を広げることだ。ティーチング(熟練者が動作を教え込むこと)なしに動けないロボットは、今後は現場で敬遠されるだろう。オフィスビルや商業施設のように状況が常に変わる環境で、人間の常識や経験のような「知識」をロボットに持たせたい。それに挑戦している。



















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