〈反転攻勢〉住友ゴムが7年ぶりに社長交代、国内タイヤ4社で、利益最下位の定位置から抜け出せるか・・・構造改革の進捗で株価は直近2カ月で急伸
「やりたいことはすべてやり切った」――。
年の瀬も迫る2025年12月25日、タイヤ大手・住友ゴム工業の山本悟社長(67)はすがすがしい表情でそう語った。同社はこの日、社長交代会見を開き、技術畑の國安恭彰常務(56)を26年3月26日付で次期社長に昇格させる人事を発表した。トップ交代は7年ぶりとなる。
住友ゴムは「ダンロップ」や「ファルケン」ブランドを展開、売上高ではブリヂストンに次ぐ国内2位のタイヤメーカーだ。だが利益額・利益率では横浜ゴムやTOYO TIRE(トーヨータイヤ)を下回り、近年は国内4社の中で最下位が定位置となっている。
「住友は人を大切にする。良くも悪くもリストラをしない企業文化で、ブリヂストンのような大胆な構造改革はなかなかできなかった」。同社幹部がそう振り返るように、近年、住友ゴムを悩ませてきたのは赤字工場や非効率な事業をいくつも抱える低収益の体質だった。
構造改革を断行した2年間
山本氏は19年3月に社長に就任したものの、しばらくは受難の時が続き、思うように経営の舵取りをできなかった。コロナ禍による海上運賃・原材料価格の高騰で業績は過去最低水準まで悪化。21年には品質不正問題(国内工場での防舷材検査不正や南アフリカ子会社での品質不正)が発覚し、対応に追われた。
ただこうした問題を経験し、「品質と信頼が企業存続の基盤であると再認識した」(山本社長)という。山本社長は23年に事業利益率やROIC(投下資本利益率)の改善を主軸とした新中期経営計画を策定し、2年間での構造改革に着手した。
最大の懸案だったのが、アメリカのバッファロー工場だ。




















無料会員登録はこちら
ログインはこちら