「フォーエバー21」が再び窮地、米本社閉鎖の深層 経営破綻から5年後に大リストラ。日本事業は?

2度目の危機は、早々に訪れた。アメリカ・ロサンゼルス発のファストファッションチェーン「Forever 21」がアメリカ本社を閉鎖し、大規模なリストラを行うことが判明した。
東洋経済はフォーエバー21のアメリカ事業を手がけるForever 21 OpCoがカリフォルニア州雇用開発局に提出した、リストラ計画に関する文書を入手。それによると、同社はロサンゼルスの本社オフィス閉鎖に伴い、4月21日~5月5日にかけて従業員358人を解雇するという。
商品開発やロジスティクス、マーケティング、デジタル戦略などに携わる、あらゆる役職の従業員が対象となる。
文書の中で同社は「雇用喪失は恒久的なものとなる見込み」としている。解雇の対象に含まれない社員はリモート勤務に移行する。
5年前はファンドに救われたが…
フォーエバー21が再び破産手続きへ――。
今年2月、ブルームバーグ発のセンセーショナルな見出しが世界中を駆けめぐった。報道によると、アメリカで200店超の閉鎖を準備しており、運営会社の売却も検討されているという。
フォーエバー21は一度、経営破綻している。2019年秋のことだ。世界で700店弱を展開する大手ファッションチェーンの破産は、大々的に報じられた。
破産する前の2019年2月期の業績は、売上高34億ドルに対して、営業赤字は4.9億ドル、最終赤字は6億ドル。ほかのファストファッションブランドとの競争にさらされる中、過剰在庫や、都市部の一等地に構えていた大型店の固定費などが収益を圧迫。テナント家賃の延滞料や借入金が膨らみ、債務超過にまで陥っていた。
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