「血を流さない、静かなクーデター」を進めるトランプ大統領、その政策と"明治維新"の奇妙な共通点

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アメリカでは「血を流さない、静かなクーデター」が進行しているという(写真:スチル/PIXTA)
2度目の大統領就任以降、意に沿わない軍高官の粛清に、政府効率化省(DOGE)の設置、教育省の解体など、これまでの国のあり方を次々と変えていこうとしているトランプ大統領ですが、評論家の宮崎正弘氏によれば、「彼自身が自覚しているかどうかは別として、遂行中の政策のモデルは明治維新である」といいます。
宮崎氏が指摘する「トランプ改革」と「明治維新」の共通点は、果たしてどこにあるのでしょうか。同氏の著書『トランプ大統領VS巨大金融資本』から一部を抜粋・編集する形で解説します。

トランプ改革のモデルは「明治維新」

トランプ政権の閣僚は各省庁のピラミッドは長官がトップで構成され、各副長官、次官、副次官、次官補、加えて行政府の予算局長などほぼ900名の高官の人事異動が行われる。ついで各国大使の任命がある。

シンクタンクからごっそりとホワイトハウス入り。この影響は左翼人脈がばっさりと追放され保守と入れ替え、ネオコンを根こそぎ叩き出してディープステートを壊滅させるのだから、血を流さない、静かなクーデターである。

トランプは大勝の翌日から人事に着手し僅か1ヶ月余で全閣僚を決めた。一覧して驚きは"乱暴者"の印象が強い役者が勢揃いしたこと、換言すると「まっしぐらに走れる人々」がアメリカを牽引するのである。

トランプ大改革のモデルは彼自身が自覚しているかどうかは別として、遂行中の政策のモデルは明治維新である。

就任演説のなかに「私たちはアメリカの維新(レストレーシヨン)をやり遂げる。私たちは常識(コモンセンス)革命(レボルーシヨン)を行う」と言っている箇所に注目すべきだろう。

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