「大恐慌の前夜に酷似してきた」という声も…。トランプ大統領の"最終シナリオ"

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(写真:ブルームバーグ)

アラスカで行われたトランプ・アメリカ大統領とプーチン・ロシア大統領との直接交渉も、ロシア側に有利に働いただけで何も成果を上げられなかった、という指摘が圧倒的に多かった。トランプ大統領にとっては、自分の存在感を示す場を作れたことで満足かもしれないが、世界中はまたしてもトランプに振り回されることになった。

「平気で嘘をつく」「自分の非を絶対に認めない」「ディールと称して悪どいことも平気でやる」――という声も多数あるが、就任期間中は世界はトランプ大統領を世界のリーダーとして尊重しなければならないのは事実だ。

トランプ関税に代表される世界経済の混乱を、黙って我慢するしか方法はないのか。トランプ政権の終わりはいつ来るのか。どんな形で、このトランプ劇場が終わるのか。未来は誰にもわからないが、過去の歴史などからその最終シナリオを検証してみたい。

弱者には高圧、強者にはおもねるのがトランプ流?

第2次トランプ政権の特徴は、第1次に比べて強引さが目立ち、圧力の及ぼす範囲も非常に広範囲、多岐にわたっていることだ。具体的には、第2次トランプ政権が現在取り掛かっているディールと称する改革は次のようなものになる。

●関税
同盟国も含めて高い関税を課して、アメリカの貿易赤字を解消するために何ができるかを示せ、と要求するトランプ関税。極端な要求を突きつけて、かつ締め切りを設けて相手を威嚇する手法は、世界中の国が翻弄され続けている。同盟国に対しても容赦ない姿勢を続けるアメリカという国家に対して、世界中が不信感を募らせている、と言っても過言ではないだろう。

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