住友林業と電通が発表した「社債型種類株式」は個人マネーを大きく動かすイノベーションだ

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資産運用
「社債型種類株式」は、企業と個人投資家それぞれが持つニーズを結びつけた「新しい投資の形」です(写真:Gugu/PIXTA)
先月、日本を代表する2社のニュースが話題となった。1社は住友林業の米国企業買収。もう1つは電通の過去最大赤字だ。大和証券に25年間勤務し、投資銀行部門・法人部長を経て独立に至るまで、株式の実務に深く携わってきた米村吉隆氏はこの2社が実施する「社債型種類株式」に注目している。著書『東京カブストーリー』(小社刊)が話題の米村氏が考える「新しい投資の形」とは?

「社債型種類株式って何?」

2026年2月13日、日本を代表する2社のニュースが話題となりました。

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『東京カブストーリー』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

1つは住友林業です。米国で戸建て住宅事業を手掛けるトライ・ポイント・ホームズ社を買収すると発表しました。その額なんと約42億ドル(約6500億円)、同社にとって過去最大規模の大型M&Aで、並行して1000億円の資金調達も公表しました。

もう1つは電通グループです。2025年12月期の通期決算において、同社は過去最大規模の3276億円の純損失を発表しました。これで3期連続の赤字となります。かつて買収した英国企業に起因する減損損失の影響が大きく、自己資本を大きく毀損したため、こちらは並行して2000億円の資金調達を公表しました。

大型買収により成長を加速させたい住友林業、度重なる苦境により財務体質改善が急務の電通、まったくステージの異なる両社ですが、ともに選択したのは「社債型種類株式」発行による巨額の資金調達です。

「社債型種類株式? 何それ?」――そう思った方が大半でしょう。ただ実は、これこそ株式市場で起きたイノベーションといえるのです。

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