2期目も自国優先。公正な貿易に反する「普遍的基本関税」を公約に掲げる。
外務省には思い出したくない大失態がある。
2016年のアメリカ大統領選挙。彼らは民主党候補だったヒラリー・クリントンの勝利を確信して、当時の首相、安倍晋三に何度もその趣旨でレクチャーを行った。
同年9月、国連総会に出席した際は、投票日前にもかかわらず安倍とヒラリーの面会をセット。「次期大統領との関係強化」という計算があったのだが、勝ったのは共和党候補のトランプだった。
この話は安倍自身がこう振り返っている。「外務省は、杉山晋輔事務次官以下、大統領選の勝者は『ヒラリーで間違いない』と断言していたので、(中略)訪米した際にニューヨークのホテルで会ったのです」(『安倍晋三 回顧録』)。
安倍が選挙直後、トランプの自宅にまで駆けつけたのは「ヒラリーに肩入れしすぎてしまった」という危機感の表れだったわけだ。
トランプとの関係再構築に動く日本
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら