地方議員との関係を含め党全体の政治資金透明化を断行しなければ、次期衆院選での自民の立場は危うい。
4月28日に投開票が行われた3つの衆議院補欠選挙は、すべて立憲民主党の候補が当選する結果となった。自民党は東京15区と長崎3区では候補者を立てられず、保守王国の島根1区では立憲民主党に大きく票数を引き離された。自民党の惨敗だった。
昨年11月に発覚した安倍派の裏金問題に対して自民党執行部は国民の納得のいく真相究明もしなければ、関係議員の処分も緩く曖昧であり、政治資金規正法改正についても後ろ向きである。選挙での惨敗も当然の結果といえる。
そして多弱といわれた野党でも、結局受け皿は立憲民主党であることがはっきりした。自民党対立憲民主党という政党対立が、来年10月までに行われる総選挙に向けて大きな対立軸となりつつある。
自民党の沈滞ムードは数年続く
もちろん一気に政権交代が起こるとまでは現段階では考えにくい。だが、現在の自民党の沈滞したムードは、今後数年続くことになる。というのは、今回の裏金問題がかなり長く日本政治に影響を与えることもまた、見えてきたからだ。
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