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「政治資金規正法」改正が積み残した大きな宿題 議員個人が資金が用意する政治スタイルは古い

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国会が紛糾した政治資金規正法改正。議員個人が資金を用意する古い政治スタイルの変革こそ急務だ。

6月6日、政治資金規正法改正案が衆議院を通過し、表情を引き締める岸田首相。政治不信払拭の壁は高い(写真:時事)

二転三転のうえ、政治資金規正法改正案が成立する見込みとなった。自民党内から「これでは持たない」という声が出るほど、これまでの規正法に比べて一段と厳しくなったともいえるが、これで一件落着かといえば、大いに疑問である。

ただし、野党各党が批判するように、まだまだ手ぬるいということを言いたいわけではない。議論の仕方そのものに、大きな問題があると思うからだ。

国会では、野党などが政治資金への制限強化を求め、自民党がそれに抵抗するという図式で議論が進んだ。問題を起こした自民党への批判が続くのは当然だが、政治資金規正法における制限強化に焦点が当たりすぎていないか。

ここで置き去りにされているのは、政治資金をめぐる不透明なカネの動きである。発端となった事件においては、現行の政治資金規正法を守っているかどうかが長年わからなかった。守っているかどうかはっきりしない法律を厳しくして、本当に実効性があるのだろうか。

政治家は次の抜け道を探してきた

これまで政治資金改革の歴史で繰り返されているのは、法律を厳しくしても、それが守られないことである。問題が起こると、国民の怒りを受けた政治家は、何か対策を講じなくてはといって、政治資金規正法の制限や罰則強化を含む改正に取り組む。

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