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ChatGPT最新版の"改悪"に利用者の不満が爆発。AIチャットボットが人々にとって害となる?

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オープンAIのサム・アルトマンCEO(写真:Mike Kai Chen/The New York Times)

パリ在住の作曲家マルクス・シュミット(48)は、今年7月にChatGPT(チャットGPT)を使い始めた。花の写真を見せて名前を教えてもらったり、ドイツにある故郷の歴史について尋ねてみたりした。そして間もなく、幼少期のトラウマについて話し始めた。

すると何の予告もなく、チャットGPTが態度を変えた。

その1週間ちょっと前から、子供時代についてのやりとりを始めていた。それまでと同様にチャットGPTとの長い対話を期待していたが、そうはならなかった。「『なるほど、これがあなたの問題で、これが解決策。片付いたね。それじゃ』という感じでした」とシュミットは話す。

チャットGPTを運営するOpenAI(オープンAI)は8月7日、新バージョンの「GPT-5」をリリースした。同社によると、より深い論理的思考を可能にしつつ、ユーザーに過度におもねる「シコファンシー(おべっか)」を最小化したという。

オープンAIはすぐさま旧版を復活

だが、ユーザーからは歓迎されなかった。GPT-5の回答は、それまでの同社の主力チャットボット「GPT-4o」よりも温かみや感情表現に欠けることがすぐに判明したのだ。SNSでは、オープンAIがサービス合理化のために以前のバージョンを使えなくしたことについて、大きな不満が渦巻いた。

オープンAIがネット掲示板のReddit(レディット)で主催しているQ&Aフォーラムでは、あるユーザーが「4oを復活させて」と書き込んだ。

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