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名古屋「IGアリーナ」、こけら落としの名古屋場所は連日〈満員御礼〉と幸先良いスタート。一方で、音楽ライブの興行主が利用に二の足を踏む理由

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大相撲名古屋場所の初日を終えてIGアリーナから退場する観客(7月13日、筆者撮影)
7月13日、大相撲名古屋場所の初日に愛知県の大型施設「IGアリーナ」が名古屋市に正式開業した。こけら落としの名古屋場所は連日「満員御礼」と大盛況。9月にはボクシングの世界タイトルマッチ、12月にはフィギュアスケート・グランプリファイナルなど大型イベントの開催を控える。
しかし、スポーツ興行とともに柱のはずの音楽ライブ公演については、思うように誘致が進まないと地元の興行主らが頭を悩ませている。その一番の原因は「VIPルーム」にあるという。一体どういうことなのだろうか。

名城公園内の野球場跡地に建設

短期集中連載の第6回をお届けします

IGアリーナは名古屋城二の丸内にある愛知県体育館(1964年建設)の移転新築の位置付けで、約800メートル北の名城公園内の野球場跡地に建設された。

周辺は愛知学院大学や名古屋造形大学のキャンパスが立ち並び、住宅地や昔ながらの商店街も近接する。市営地下鉄で名古屋駅から最短10分ほどで着く「名城公園」駅に直結するなど利便性も高い。

PFI手法の一つである「BTコンセッション」方式での入札で、前田建設工業とNTTドコモを代表企業とする事業者グループが落札。設計・建設費約400億円のうち約200億円を愛知県が負担し、完成後は県に所有権を移した上で、30年間の施設運営権・約200億円相当を事業者側が持つという形だ。

設計には世界的建築家の隈研吾氏が関わり、高さ約41メートルのメインアリーナに最大1万7000人が収容できる。スポーツでは地元プロバスケットボールチーム「名古屋ダイヤモンドドルフィンズ」のホームアリーナとなるほか、2026年秋に開催されるアジア・アジアパラ競技大会のメイン会場の一つともなる。

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