
「うおーーー!」
選手たちが入場するやいなや、湧き上がる歓声。コートからは炎が上がり、天井から吊り下げられた大型ビジョンに選手の様子が映し出される。試合前から、観客のボルテージは最高潮だ。
JR南船橋駅から徒歩10分ほどの場所に立地する、「LaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ東京ベイ)」。三井不動産とMIXIの共同開発によって2024年5月に開業した、民設民営の多目的アリーナだ。
プロバスケットボールチームの中でも屈指の人気を誇る「千葉ジェッツ」の本拠地でもある。試合が行われた5月上旬、会場は約1万人の観客の熱気に包まれていた。
土日はほぼフル稼働、想定以上の滑り出し
「当初の想定以上に利用されている。土日はほぼフル稼働だ」。アリーナを運営するTOKYO-BAYアリーナマネジメント・営業本部の斉藤拓氏はそう胸を張る。同社へは千葉ジェッツの親会社であるMIXIと三井不動産が共同出資し、運営面でも連携をとる。
収容人数は約1万人と、もともと千葉ジェッツが拠点利用していた船橋アリーナのキャパのおよそ2倍。座席はすり鉢状に配置され、最上階の4階席でもステージとの距離が近く感じられる。423インチの吊り下げモニターや、アリーナ内を囲むように設置された全長120メートルのリボンビジョンなど、多様な演出ができる仕掛けが満載だ。
ららアリーナ東京ベイでは開業以降、スポーツ試合だけでなく音楽ライブなど、さまざまなイベントが開かれてきた。Mr.Childrenがこけら落とし公演を行ったのを皮切りに、Adoやあいみょん、NEWS、三浦大知など、多くの有名アーティストのライブ会場として使われている。
斉藤氏は「バスケの試合で使ってもらえる日数は30日ほど。残りの日数をいかに音楽ライブなどのイベントで使ってもらうかが利益を確保するうえで勝負となる。当時、三井不動産にはアリーナの設計のノウハウはなかった。イベント会社などにひたすらヒアリングを重ね、主催者が使いやすい設計を追求した」と振り返る。
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