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国策が追い風の防衛産業、2026年は「輸出拡大」の分水嶺。無人機で新規参入が加速する可能性も

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小泉進次郎防衛相
小泉進次郎防衛相は装備品の輸出をめぐり、「トップセールスする」と前のめりだ(写真:Getty Images)

特集「2026年大予測③業界・企業編」の他の記事を読む

AIの社会実装と「国策」の追い風を軸に、日本の産業界が新たな成長局面へ踏み出した。本特集では、2026年の主要35業界の動向を徹底予測する。

ウクライナ戦争の長期化や中国の軍拡を踏まえ、高市早苗首相は防衛費拡大のアクセルを踏み込もうとしている。ここ3年で急拡大した日本の防衛費がさらに増える可能性が出てきた。17の重点投資分野の1つにも防衛産業が盛り込まれ、業界には2026年も直近3年と同様かそれ以上の追い風が吹くかもしれない。

電機大手は受注が急増

三菱重工業、川崎重工業、IHIといった重工大手、三菱電機、NECなどの電機大手はすでにここ3年で、国からの防衛関連の受注を急増させている。小銃の豊和工業やセンサーの東京計器のような、個別分野に強い業界の老舗も同様で、堅調な受注が26年も多くの企業で続くとみられる。

高市氏は、国の防衛発注に絡み「投資の予見可能性の向上につながる措置によって、民間投資を後押ししていく必要がある」とも指摘している。

業界では「単年度ごとの政府予算のさじ加減次第で、将来の予見や投資をしにくい」(防衛企業役員)とされてきただけに、改善されれば企業には朗報となる。防衛費拡大を背景に足元で進む人員増強や生産能力拡充の動きがより活発化するかもしれない。

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