
近年、サステナビリティを学べる大学が増えつつある。こうしたなか、2023年4月に工学部環境システム学科を発展させ、日本初のサステナビリティを冠した「サステナビリティ学科」を開設したのが、武蔵野大学だ。同大は13学部21学科の総合大学で、東京都江東区の有明キャンパスと西東京市の武蔵野キャンパスに1万人超の学生が通う。
サステナビリティ学科には2025年春に3期生が入学し、計225名が在籍するが、どういった学びを展開しているのか。学科長の白井信雄教授に語ってもらった。
サステナビリティを軸に文理横断の学びを提供
──サステナビリティ学科を創設したいきさつをお聞かせください。
持続可能な社会づくりには環境問題以外に地域経済の活性化など、社会課題の解決も求められる。そこで、環境、経済、社会を視野に入れた発展、課題解決の担い手を育成する目的の下、サステナビリティ学科を創設した。学部や学科により細かく分かれていた専門領域の枠を超え、社会課題解決のために統合的な学びを提供するのが特徴だ。
こういった方針は受験者の間でも徐々に浸透しているようで、志望者は増えている。学生に興味のあるテーマを聞くと、自然共生、気候変動、海洋ゴミ、地域づくり、都市環境などが挙げられた。基本的には首都圏から通う学生が多く、地方出身者は山村留学の経験者、将来は地元の地域創生に関わりたいなど、サステナビリティに関する過去の経験や将来の目的意識を持ち、本学科を選ぶケースが目立つ。
──学びの特徴をお教えください。
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