常夏の島、ハワイ・オアフ島と日立製作所には意外なつながりがある。日立の企業CM「この木なんの木」で有名な「日立の樹」がホノルル市内にあるのだ。
ワイキキ中心部から車で30分ほど離れた場所にある庭園「モアナルアガーデン」の中央にあり、現地では「Hitachi Tree(ヒタチツリー)」と呼ばれ親しまれている。
そんなハワイに日立の名物がもう1つ登場した。ホノルル市の郊外と中心部を東西に結ぶ高架鉄道「Skyline(スカイライン)」である。2023年6月30日開業の第1期(イーストカポレイ―アロハスタジアム間)が、25年10月16日に第2期(アロハスタジアム―ミッドストリート・トランジットセンター間)が開業した。
ハワイには第2次世界大戦後の70年以上にわたって旅客鉄道が存在しなかっただけに、鉄道の新規開業は現地でも大きな話題となっている。
鉄道を運営するのはホノルル高速鉄道公社(HART)で、日立は車両製造を行ったほか、HARTから運行管理や保守業務を受託している。
本来なら裏方の日立だが、第2期の開業式典でホノルル市のリック・ブランジャルディ市長は「第1期区間で99.84%という驚異的な定時運行率を実現できたのは、日立のスタッフたちのおかげだ」と賛辞を送った。
鉄輪での無人運転システム
日立はスカイラインのプロジェクトに最初から関わっていたわけではない。もともとはイタリアの大手鉄道車両メーカーのアンサルドブレダが11年に車両製造を受注した。同じくイタリアの大手鉄道車両メーカーのアンサルドSTSが、運行管理や保守業務を受注した。
日立が15年に両社を買収したことで、日立のプロジェクトとして引き継がれた。
車両は4両1編成で20編成が製造された。東京の臨海部を走る「ゆりかもめ」のように、通常時は運転士を必要としない自動運転で走行する。ただ、コンクリート製の道路の上をゴムタイヤで走るゆりかもめとは違い、スカイラインは一般的な鉄道と同じく鉄のレールの上を鉄輪で走る。アメリカにおける鉄輪での無人運転システムはスカイラインが初めてとなる。
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