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<八方ふさがり>ツルハに対するTOBでイオンに暗雲、買い付け価格の低さに既存株主の反発も追い打ち

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イオン ツルハ ドラッグストア
2025年12月からイオンはドラッグストア大手のツルハに対してTOBを行い、子会社化を目指す。ところが、想定以上の株高に見舞われて状況は混沌とし始めた(撮影:風間仁一郎)

2025年11月中旬、イオン系でドラッグストア首位のウエルシアホールディングスと同規模のツルハホールディングスの株価がそろって年初来最高値を更新した。

両社は12月1日付で経営統合する予定だ。ツルハは株式交換によりウエルシアを傘下に収めて経営統合。実現すれば売上高は2兆円以上、営業利益も900億円以上と業界でも群を抜く存在となる見通しで、 直近の株価もそうした期待を反映したものとみられる。

しかし、この状況に頭を悩ませているのがイオンだ。

イオンはかねて経営統合後の新ツルハに株式公開買い付け(TOB)を行い子会社化する計画を持っているが、想定以上の株高で誤算が生じているのだ。

ツルハ・ウエルシアの株価が値上がり

物価高騰で消費者の節約志向が強まる中でも、低価格の食品や化粧品、医薬品を多く取り揃えるドラッグストアの業績は好調だ。

11月中旬までに中間決算を発表したドラッグストア大手4社(ウエルシア、ツルハ、マツキヨココカラ&カンパニー、スギホールディングス)の業績は、いずれも増収増益で着地。ほかのチェーンも好業績を記録し、各社の株価は全体的に年初から上昇傾向にある。

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