有料会員限定

ドラッグストアの国内市場は飽和・・・ツルハとウエルシアが経営統合後に見据える2つの狙いとは? 急成長するコスモス薬品らと真っ向勝負

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
2025年12月、ドラッグストア大手のツルハとウエルシアが経営統合を果たす(撮影:風間仁一郎)

「持続可能な成長と企業価値の向上を図るには、さらなる経営基盤の強化と積極的な投資が不可欠だ」――。ツルハホールディングス(以下、ツルハ)の鶴羽順社長はそう力説した。

ドラッグストアで業界1位の売り上げを誇るウエルシアホールディングス(以下、ウエルシア)と2位のツルハ、そしてウエルシアの親会社のイオンは4月11日、臨時会見を開き、今後の経営統合の見通しを明らかにした。

ツルハは2025年12月1日までに株式交換などを通じて、ウエルシアを完全子会社化。その後、イオンがツルハに対して公開買い付け(TOB)を行い、株式保有比率の50.9%を取得。2026年1月までにツルハをイオンの子会社とするという。

経営統合が実現すれば、売上高で業界3位のマツキヨココカラ&カンパニー(以下、マツキヨココカラ)を大きく突き放し、国内ドラッグストア市場の約2割を手中に収める巨大企業が誕生する。

過熱する“陣取り合戦”

ドラッグストア業界は近年、目まぐるしい変化が続いている。日本チェーンドラッグストア協会の実態調査によると、ドラッグストアの市場規模は2024年に10兆0307億円(推定値)に達し、スーパー(業界団体の統計で2024年は約13兆円)やコンビニエンスストア(同 約11兆7900億円)に迫る勢いで拡大した。

背景にあるのは、出店競争の激化だ。コロナ禍後の物価高騰で、ドラッグストア業界の各社は、低価格の食品などを武器に、スーパーやコンビニの顧客を奪うような形で猛烈な出店を続けてきた。  

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD