レアアース(希土類)の調達難によってスマートフォンの背面カメラに使われる「アクチュエーター」の生産が滞っていた電子部品大手のミネベアミツミ(関連記事)だが、巻き返しをみせている。
レアアース関連の問題は下半期に回復へ
「今期上半期の『台風の目』となったのは、光デバイス事業におけるレアアース問題でした。これが想定以上に長引いた結果、約16億円の赤字となりました」
11月6日に開かれた2025年度第2四半期決算説明会で、貝沼由久会長CEOは上半期に苦しめられたレアアース問題についてこう振り返った。そして「レアアース関連の問題は下半期に回復を見込んでおります」と続けた。
アクチュエーターは各レンズに1つ付いている部品だ。現在主流のスマホカメラ向けアクチュエーターはVCM(ボイスコイルモーター)という方式をとっている。磁石とコイルを組み合わせた電磁石で画像データを出力するイメージセンサーを動かし、ピント合わせや手ぶれ補正を行っている。
このアクチュエーターにレアアースが使われている。レアアースを添加することで磁石の性能を高められるためだ。貝沼氏が振り返ったように2025年度上半期はこのレアアースの調達問題でアクチュエーターの生産に支障が出て、業績に悪影響を及ぼしていた。





















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