
中国依存が進むレアアースの精製技術を各国は継承し続けようと努力している。写真はベルギーのレアアース分離・精製工場(写真:Dmitry Kostyukov/The New York Times)
米中対立の大きな火種になっているレアアース。中国の輸出規制に激怒したアメリカ・トランプ大統領は100%の追加関税を課すと脅した。日本の産業界も、レアアース調達の不安定化に戦々恐々としている。何が起きているのか、どういう対策が取れるのか、前線を追った。
中国が鉱物資源での影響力を強めている。その最たるものが、相次いで規制をかけているレアアースだ。
中国はレアアース産出量で世界シェア7割を占め、日本を含む各国は調達先の多角化を進める。10月20日にはアメリカのトランプ大統領とオーストラリアのアルバニージー首相がホワイトハウスで会談し、レアアースを中心とした重要鉱物の開発で合意文書に署名した。
日本も2010年のレアアースショック以降、オーストラリアでのレアアース資源開発に注力してきた。ただ、資源・素材業界ではレアアースの鉱物産出場所より、精製・加工における中国依存に懸念が高まっている。
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