
中国政府はレアアース(希土類)の生産・流通の管理を強化する新たな規制を導入した。8月22日、レアアース業界を所管する工業情報化省、国家発展改革委員会、自然資源省が共同で「レアアースの採掘および分離精製に関する総量調整管理の暫定弁法」を発表し、即日施行した。
この新規制は、2012年に施行された旧規制の対象範囲を拡大するものだ。従来のレアアースの採掘および分離精製のプロセスに加えて、新たにレアアース原料の輸入や(販売した)レアアース製品の利用状況のトレースを追加。業界の川上から川下まで全プロセスに目を光らせる姿勢を打ち出した。
流通情報の報告を義務付け
新規制の施行により、関連企業はレアアース製品の流通情報を正確に記録し、所管当局が設置する「レアアース製品トレース情報システム」に毎月10日までに入力することが義務づけられる。
この措置は、2024年10月に施行された「レアアース管理条例」の内容を具体化したものでもある。同条例はレアアースの採掘および分離・精製プロセスに(生産量の上限枠を定める)総量規制を適用するとともに、レアアース製品のトレース制度の策定による流通管理の厳格化を定めた。
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