「究極のエコ暖房」と累計1億円のヒット! 《着る暖房・モモンガ》を生み出した"社員3人の会社"が示す「異端ビジネス」の勝算
暖房費0円、コスパ最強の“着る暖房”「モモンガ」が話題を呼んでいる。モモンガのような見た目と優れた保温性で、高騰する電気代の節約や、最近頻発している地震への備えなどで注目が集まった(前編:暖房費ゼロ円!「究極のエコ暖房」「電気使わないのにあったかすぎ」と話題に…《着る暖房・モモンガ》の"底知れぬ実力"を体感してみた)。
単なる一過性のアイデアグッズではなく、冬の生活を一変させる確かな実力があり、ユーザーの声を柔軟に取り入れ続け進化している。
この「モモンガ」を生んだのは、小さな家族経営の会社(株式会社ファーブル)だ。ビジネスを成功に導いた背景には、ユーザーの不満を徹底的に取り込むクラウドファンディング(クラファン)という仕組みがあった。
同社はなぜ、一般的な小売り販売ではなくクラファンで勝負することを選んだのだろうか。後編では、たった3人で運営されるファーブル社が実践する異端のビジネスモデルと、その根底にあるアパレル業界への想いや哲学を探る。
洋服は世にあふれすぎている
同社の坂井勇一郎社長が、「モモンガ」をクラウドファンディングで販売した最大の理由は、アパレル業界に抱いていた“疑問”からだという。
以前、アパレルメーカーに30年在籍した坂井社長は、アパレル全盛期に「渋谷109」に入るブランドや、アウトドアブランドの立ち上げを担った経験を持つ。業界の華やかさを知る一方で、その裏で長年続く“負のサイクル”に強い疑問を抱き続けていた。



















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