
「潮流玩具(デザイナーズトイ)」と呼ばれる若者向け玩具のリーディング企業、泡泡瑪特(ポップマート)の成長が加速している。同社は8月19日、2025年上半期(1~6月)の決算を発表。売上高は前年同期の3倍の138億7600万元(約2853億円)、純利益は同4.9倍の46億8200万元(約963億円)に達した。
この好業績を受けて、香港証券取引所に上場するポップマートの株価は急伸。翌20日の終値は316香港ドル(約5982円)と前日比12.5%上昇し、終値ベースの過去最高値を更新した。
同社の急成長を牽引するのは、ウサギのような長い耳とぎざぎざの歯を持つオリジナルキャラクター「LABUBU(ラブブ)」の世界的な人気沸騰だ。決算報告書によれば、LABUBUを含む「THE MONSTERS(ザ・モンスターズ)」シリーズの上半期の売上高は前年同期の7.7倍の48億1000万元(約989億円)に上り、総売上高の34.7%を稼ぎ出した。
LABUBU以外のIPも好調
LABUBUだけではない。ポップマートがIP(知的財産権)を持つ人気キャラクターの「MOLLY(モリー)」、「SKULLPANDA(スカルパンダ)」、「CRYBABY(クライベイビー)」、「DIMOO(ディムー)」も、上半期にそれぞれ10億元(約206億円)を超える売り上げを達成した。これらのIP群のバランスの取れた成長(による相乗効果)は、ポップマートの強さを際立たせている。
地域別の業績に目を移すと、本拠地である「中国地区」の上半期の売上高は82億8000万元(約1702億円)と前年同期の2.4倍に増加した。それを大きく超える急成長を示したのがアメリカやヨーロッパだ。前者を含む「南北アメリカ地区」の売上高は前年同期の12.4倍、後者を含む「ヨーロッパおよびその他の地域」は同8.3倍に爆増した。
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