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2025年秋ビットコイン急落が示す危機の予兆。初の「暗号資産大統領」トランプが暗号資産業界を後押ししているが…

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トランプ大統領の顧問を務めたアンソニー・スカラムッチ(写真:Tamir Kalifa/The New York Times)

短期間ながら大統領ドナルド・トランプの顧問を務めたウォール街の投資家アンソニー・スカラムッチに、ある経営者グループがビジネスプランを持ち込んだのは2025年夏のこと。

彼らがスカラムッチに求めたのは、独特な戦略を掲げる上場企業への参画だった。その戦略とは、膨大な量の暗号資産(仮想通貨)を蓄積することで投資家への魅力を高めるというものだった。

「実のところ売り込みの必要性などほとんどなかった」。そう語ったスカラムッチは、ほどなくして同様の計画を掲げる知名度の低い企業3社の顧問となったことが明かされる。

「話はかなり簡単だった」

初の「暗号資産大統領」

だが、熱狂は長くは続かなかった。秋になると暗号資産の価格が急落し、スカラムッチが関与した3社の株価も総崩れとなった。最も成績の悪かった銘柄は80%以上下落した。

これらの企業は、トランプが後押しした暗号資産をめぐる熱狂の一部だ。かつては傍流だったデジタル通貨の世界を、トランプは世界経済における主要な力の1つに変えた。自らを初の「暗号資産大統領」と称したトランプは、暗号資産企業への規制強化を終わらせ、大統領執務室から暗号資産への投資を促し、暗号資産を支持する法案に署名した。さらに、「TRUMP」と名づけた自身のミームコインまで立ち上げた。

その影響が今、次第に明らかになりつつある。

懸念の中心にあるのは借金の急増だ。上場企業は暗号資産を購入するため、秋までに多額の借金を重ねた。さらに投資家は、暗号資産の先物取引に2000億ドル超を突っ込んだ。先物取引は借金で行われることが多く、大きな利益を狙える反面、壊滅的な損失を被る危険性も秘めている。

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