高額転売や模倣品も…ボンボンドロップシール人気はなぜここまで過熱したのか 「平成女児」の心を掴んだ〈シール交換〉ブームの実態
今、ただならぬ「シール帳」ブームが巻き起こっている。2000年代に大流行したバインダー式のシール帳を、おのおの好きなキャラクターやモチーフのシールで埋め尽くすのだ。
中でも、大阪市に本社を構えるファンシー文具メーカー「クーリア」が企画・製造する「ボンボンドロップシール」が大人気で品薄となっている。ぷっくりと立体的な、レジンで加工したようなつやつやのシールだ。
2024年3月に販売開始した商品で、出荷数はシリーズ累計で1000万枚を超えたと報じられる大ヒット。価格は1シート約500円とシールにしてはやや高価ではあるが、立体的でデコ素材に使いやすい形状で、シール帳だけでなくスマホケースに貼ったり、メイク小物に貼ったりと「パーツ」として愛用している人も多い。
サンリオやディズニーなど定番アイテムのほか、平成を彩ったたまごっちなど懐かしいキャラクター、忍者や相撲などの和柄や食べ物モチーフ、花モチーフなどありとあらゆるシールがある。どれも品出しの瞬間に飛ぶように売れていく。
ボンボンドロップシールに夢中な「平成女児」たち
ロフトやハンズなどの文具店のほか、キデイランドやヴィレッジヴァンガードなどの雑貨店、そしてドン・キホーテといった量販店などで販売されているが、2025年12月現在、大人気による品薄でほとんど実物を見かけなくなっている状況だ。
実際に、筆者も11月17日の14時頃に錦糸町ロフトで見かけたのを最後に、ボンボンドロップシールを手に入れることができていない。
購買者は子どもだけでなく、平成育ちの成人女性が目立つ。新語・流行語大賞に「平成女児」というキーワードがノミネートされていたのが記憶に新しい。
「平成女児」の定義は「平成生まれ・平成育ちの女性」というわけではない。「平成時代に流行したコンテンツや文化を、堂々と楽しむ女児マインドを持つ人」というニュアンスだろうか。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら