中国「百度」の決算が映すネット検索とAIの明暗 オンライン広告は減収、AIサーバーはフル稼働

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AIブームが盛り上がる中、百度の検索連動型広告は売り上げの縮小傾向が続く。写真は北京市の研究開発施設(同社ウェブサイトより)

中国のインターネット検索最大手の百度(バイドゥ)は2月18日、2024年10~12月期の決算を発表した。同四半期の売上高は341億2400万元(約7128億円)と前年同期比2%の減収となったが、アナリストの事前予想の平均値(334億元=約6977億円)を上回った。

米国会計基準(GAAP)ベースの10〜12月期の純利益は51億9200万元(約1084億円)と、前年同期の2倍に増加した。ところが、ストックオプションや投資損益などの影響を除いた非GAAPベースの純利益は67億900万元(約1401億円)と、逆に同13%の減益を記録した。

2つの純利益の相違は、投資先の評価額の変化が主な要因だ。しかし百度は、その詳細については明らかにしていない。

「百度アプリ」のユーザー減少

検索連動型広告に代表されるオンライン広告は、百度の売上高の半分超を稼ぎ出す主力事業だ。しかし2024年4~6月期以降、同社のオンライン広告収入は中国経済減速の影響を受けて縮小が続く。その流れは10~12月期も変化せず、オンライン広告事業の売上高は179億元(約3739億円)と前年同期比7%減少した。

「オンライン広告の出稿者の大部分は中小企業であり、景気動向に非常に敏感だ。顧客のセンチメントの改善は、今のところまだ見られない」。百度のネット検索事業の責任者を務める羅戒氏は、決算説明会でそう述べた。

気がかりなのは、百度のさまざまなサービスの入り口になる「百度アプリ」の利用者数が、前四半期(7〜9月)比でマイナスに転じたことだ。2024年12月の月間アクティブユーザー数は6億7900万人と、同年9月の7億400万人から3.55%減少した。

このことは、生成AI(人工知能)の台頭とともにネットユーザーの検索サービス離れが進んでいる可能性を示唆する。

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