〈初速は過去最高〉任天堂、「スイッチ2爆売れ」の先で求められる"世代交代" ユーザーの8割超は初代スイッチからの移行…"専用ソフト"投入が焦点に
「スイッチ2のビジネスは、早期に力強い土台を形成しつつある」
任天堂は11月4日、2026年3月期中間決算の発表と併せて、通期業績予想を上方修正した。売上高は1兆9000億円から2兆2500億円(前期比93.1%増)に、営業利益は3200億円から3700億円(同30.9%増)にそれぞれ増額した。
牽引役は、なんといっても6月に発売した新型ゲーム機「Nintendo Switch 2」(以下、スイッチ2)である。期初に発表していた年間販売計画を1500万台から1900万台に引き上げた。任天堂の古川俊太郎社長は翌5日に開いた決算説明会で、冒頭のように自信を見せた。
上方修正した販売計画にも上振れ余地
スイッチ2は9月末までの約4カ月間で1036万台を販売しており、任天堂のゲーム機としては過去最高のペースとなる。年末商戦に向けては「ゼルダ無双 封印戦記」や「カービィのエアライダー」などの大型タイトルを投入予定だ。
修正された販売計画では、10月から来年3月末までにスイッチ2を864万台販売する計算になるが、17年3月に発売された初代スイッチが同年10月からの半年間で1016万台を売り上げたことを踏まえると、さらなる上振れも期待できる状況だ。実際、古川社長は説明会で「需要が上振れた場合には、それに対応できる生産体制を取っている」と言及した。
好調な滑り出しの背景には、初代スイッチで築いた盤石なビジネス基盤がある。
スイッチの累計販売台数は、今年9月末までで1億5400万台を超える。25年3月期の1年間で1度以上遊んだ年間プレイユーザー数は1億2800万人と、発売から8年経っても世界で多くの人に遊ばれ続けている。
スイッチ2の基本的な特徴や遊び方は、初代スイッチから大きく変わっていない。スイッチのソフトはスイッチ2でも遊べるため、スイッチ2は任天堂ゲーム機の発売年度としては過去最多のラインナップを揃えた。その結果、スイッチからスイッチ2への移行がスムーズに進んでいるとみられる。




















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